サウスダコタの時の出来事から。
朝まだ薄暗い。
冷たいというか痛い程に空気がキレイだ。
シンシンと降り続く銀世界で何度でもやっぱりキレイだな、なんておもう。
この瞬間は好きだった。
いつもは真っさらな雪の絨毯なのに、この日はウサギの足跡が付いていたのでなんだか嬉しくなった。かなりつもっていた。
スタジオのドアは開けられない位でギシギシ開けた。
スタジオのバケツの水や薬品は凍っている。
日本では見かけない形のヒーターをつけようかとも思ったが、どっちにしろ尋常ではない寒さなので部屋に戻る事にする。
スタジオの屋根に出来た、とても大きなツララを全部おとす。
これは最初の頃どれだけ大きくなるか記録に挑戦だ!なんて思っていたが、すぐに皆が落としてるのに気づいて落とすようにした。大きいので危ないんだ。
スタジオの真ん前には僕のお気に入りの木があって、そこにはドタドタと屋根を走り回るリスが住んでんだけど、冬は冬眠中。
鼻が、もげそうになりながら部屋に戻った。
窓の外の雪を眺めながらボンヤリして、またもや涙ぐみそうだったので、朝のラジオを聞きながら、オンボロのシミだらけのベッドで寝ることにした。
書くの飽きてきたけどがんばります。
目が覚めたら夕方だった。
ま〜だ降ってる。
もう嫌だ。
なんだっ、この薄暗くて陰うつな冬はっ!
バカヤロー!
何て言うのは半分ウソでコーヒーを入れて音楽をきいていた。
食べるものがなかった。
大雪で、出掛けられなかったのだ。
ますます雪がふぶいて、こりゃ、明日もダメだな。どうしようかな、なんて考えていると、誰かがノックしたので「誰だろう」なんてドアを開けると、雪だるま状になったワンブリーがいた。アーティスト仲間の息子なんだ。僕がびっくりして「どうした?」なんて聞くと、ボソボソと「父さんがこれをアルマジロにもってけって」と食べ物をくれた。
そしてすぐに当たり前のように「じゃぁね」って雪の中帰っていったんだ。
これはちょっとグッときました。
三日ぐらいして雪がやんで地面がグシュグシュになったころ、ジョーと小さい子供たちが、やって来て、雪が凍ってツルツルになった階段を降りようとしていたので子供達に「気をつけろよ」っと声をかけようとしたら、ジョーが滑って転んだ。
わはは!受ける!
大丈夫!怪我はなかった!