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アルマジロナイフのラコタDays

~ コヨーテの話 ~

コヨーテは今夜もボコボコにされてフラフラになりながらも、バラバラの星に向ってゲラゲラ笑っている。
今日は尻尾が少し焦げた。

「気にすんなよ、くよくよすんなよ。
気に入らない残業も、気に入らないアイツも無視だ」

 夜が暗いから星を夜空に配置する事を皆で決めて、星の配置人が丁寧に星座になる様に並べていたところにコヨーテが通りかかって、
「面白そうじゃん、手伝わせてくれよっ」

暫く手伝っていたが飽きてきたから

「ええいっ!」

とバラバラに放り投げたから、
星にはきちんと星座になったものとバラバラになったものがあるという神話の帰り道。

コヨーテは夜空に散りばめた星を見上げながら綺麗だなあ…アートじゃんっ!と思ったに違いない。

 コヨーテは、ビーバーがダムを堰き止めて水を独り占めしようとしたから、ピカピカに磨いた骨をトレードアイテムにしたトリックを使って水を開放した。
という神話の後
皆に感謝されるコヨーテはこう思ったに違いない。

「やめてくれ。まっぴらだ。うんざりだ。面白かったからやっただけだ」
そう思ったに違いない。

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# by Armadillo-knife | 2019-06-10 18:12 | ペンダント | Comments(0)

~ 初夏とお江戸と炭火焼 ~

雷亭ゴロゴロでございやす。

ちょっと良いペンダントが完成しましてね。

納品も済ませちょいと良い気分で肴つついてたら、小噺出来たんで書いてます。

ま、江戸の時代も現在も、職人ってのは、営業が上手くいったら一杯引っ掛けるのも仕事の内みたいなとこがありますな。

いえ、先だってね、こんなことがありました。

大名行列が通ったという道を散策してたときのこと、見知らぬ路地に迷い込んで、江戸時代にタイムスリップしてしまいました。

大通りに面した飾り問屋の大旦那に

「三百年後の飾り職人なのですが一杯飲ませてくれませんか?」と尋ねたら

石を一つ磨いて見せてくれないかといわれまして、


あらよっ!と一つ磨いてみせたら、

じゃあよ、
この二つ磨いとくんな、今日の宿銭位にはなるからよ。

言われたとおり二つ磨いて、それから頼まれていないのに余分に作って、当然のように買って頂くというラコタの知恵を採用して、もう二つ磨いて見せたら、

「出た!

二つ余計に磨いたのかい?
じゃあ、四つ買わなけりゃいけないのかい?
私が!?
頼んでいないのに?
当たり前のように四つ差し出して?

と言われたので、


そうなると嬉しいのですがと答えました。

チャキチャキの江戸っ子の女将が、あんた買ってやんなよ、中々磨けてるよと言ってくれまして、、
仕方ねぇなあ、ま、綺麗に色の塩梅もでてるし、良いだろと買ってくれました。 

そこに茶があんだろ?

飲め。団子も食え。

なんて言ってくれたので、インディアンみたいだ、なんて呟くと、

なんだいそのイン何とかって聞かれたので、インディアンの事やその素晴らしい装飾品について説明したら、さすが飾り問屋の大旦那らしく青い石の話や熊のお守りについて興味深々のようでした。

大旦那が
「女将よ、そのなんだこいつも道中、なんせ三百年だ。腹も減ってるだろうし。
一杯引っ掛けてくるわ」

「はは、あんたっ、今日は良い口実が訪ねてきてくれたね」

てなことで、大江戸八百八町デビューとなったのでございます。

大旦那がこの時代には珍しいヅケではない生の刺身をご馳走してくれたのですが、これが美味しいのなんのって。


次が炭火焼で

「そら、おまえさん、手羽先喰いねえ」
や、私、手羽先は骨が面倒で

良いから食ってみな。

…なっ!なんだこれは!
手羽先が唇に触れた途端、骨がっ!

骨だけが!

見事に骨だけが皿の上に落ちている。

皮はパリっと肉は柔らかく、そして皮と肉の間から溢れる濃厚な肉汁のハーモニー。

いやこれはもう肉汁と言うより濃厚なスープだ。

まったりと己の喉に広がる、これど至高の手羽!!

恐るべし、江戸の海原雄山などとゲラゲラやっておりました。


散々飲み明かして夜もふけた別れ際、

大旦那、今日は、ありがとうございました。
と言いかけると、大旦那は遮って、

大丈夫だよ、兄ちゃんのことは息子に良く言っとくしよ。

そしてそのまた孫に伝えるように言っとくからよ。

腕を磨いときな、じゃあな。

と霧の中へ消えて行きました。

はっ!と目覚めたらホテルの部屋でエアコンが寒かった。

夢かあ

朝食買って、シャワー浴びて、ヒゲ剃って、さあ、今日は営業だ。頑張るぞと出掛ける。

いつもの社長と専務が迎えてくれてコーヒーを飲め、パンもあるよ、なんて勧めてくれてインディアンのようだ。


納品書を見せると、

出た!

この人また頼んでいない物勝手に作ってきて、当たり前の様に納品してるし。

これ買わなくちゃならないんですか?
頼んでないのに?…
僕が!

そうなると嬉しいのですが

しょうがねえな、色の塩梅も綺麗に出てるし良いだろ。

良いんですか?

と尋ねると、

「仕方ないんですよ、家の爺さん、ひいじいさん、そのまたひいじいさん、黒船の時代の前の大旦那からの代々伝わる家訓があってね。

やたらインディアンに詳しい兄ちゃんが青い石やら熊のお守りやら持って来たら見てやれってね」

その後、社長が

「専務よ、そのなんだ、せっかくだから一杯引っ掛けてくるよ」

「ハハ、社長、良い口実が訪ねて来てくれましたね」

いやいや、職人の勉強ですから。

今夜は刺身食べにいきましょうよ、
その後、手羽先!
いや、私、手羽先は骨が面倒
んっ!?…

なんてね、おあとが宜しいようで。





# by Armadillo-knife | 2019-05-30 13:49 | アルマジロナイフの日々 | Comments(0)

~ 父と清志郎 ~

父親との一晩と素晴らしい本の帯の一文の話し。

亡くなった父は最晩年、自宅療養をしていた。
好きなビールもタバコも、もう解禁になっていた。

そんなある日実家に帰った。

介護はする方もされる方もとても辛く、しかし、僕が帰るとそれが少しだけ緩和されるらしく、その日は嬉しかったのか体調も良く深夜2時位まで酒を飲みかわした。
酔いも手伝って、まだ俺が産まれる前の昔話を聞かせてくれた。

父は戦時中、学徒動員で山口県馬島にいた。 

「わしはの、子供ながら、なんで戦争やらせんにゃあいけんのかのうと思いよってのう、
いやそんなことは口にはだせんよ。
あの当時はの。
じゃけどのう、一日の作業やらなんやら身が入らん。
じゃけいの、ようサボりよったんじゃ。
見つかっては兵隊さんの指導の人にぶん殴られてのう。
なんで殴らんにゃいけんのかの思うて。
それが気に食わんでまたサボるじゃろ。

そんなある日、また説教されて帰りが遅うなっての。
友達と二人夕方の海岸べりを歩きよったの。

そしたら、人が集まっちょるけえ見てみたら戦艦があってその上に小型の潜水艦があって
その上にわしとそんなにも歳の違わん若者が立って日の丸巻いてのう。
日本刀を手に持って皆に手を振りよる。
行って来ます言うて。

馬島は回天ゆうて人間魚雷が出港するんよ。
じゃからその若者は人間魚雷に乗り込む兵隊さんじゃっての。

それ見てのう…わしはのう…うん…そりゃ戦争はいけんよ…じゃけど、この兵隊さんは我々を守るために行くんじゃのう、思うたらの…
次の日から真面目に作業せんにゃあいけんのうと思うたんじゃ。

父は亡くなるちょっと前に共にビールを飲みながらそんな話をしてくれた。

意固地な昭和一桁の男で、俺が最初に買ったレコードは山口百恵ちゃんだったのだが、それを見つけた父親は「このオナゴ(女性のこと)のレコードを買ったのは誰かあ!」と俺に詰問し、俺はすかさず「それはおねえちゃんが」と答えた。

中学生の頃テレビに出た忌野清志郎をかぶりつきで見ていたら「ふん、こんな化粧した男の唄のどこがええんか?わしにゃぁ、わからん!」と出ていってしまった。

そんな父親だが晩年、見舞がてら実家に戻ったとき、俺が持って帰った忌野清志郎著ロックで独立する方法という本を何気なく傍らに置いておいたら、父が手にとり
「忌野清志郎か…」とつぶやき、帯に書いてある『自分の両腕だけで食べていこうって人がそんなに簡単に反省なんかしちゃいけない』という一文を暫くジッと見つめ、「この男も大したもんじゃの」とつぶやいた。

その父親と飲み明かした夜、俺がふざけて、「ところで親父は浮気なんかしたことあるの?」と尋ねた。
すると、「うん。わしはの30人位愛人がおっての、」とか言い出して俺がゲラゲラ笑い出した。
「お前っ、わしが嘘でもつきよるとおもうちょるんかっ!」
「いやー、まあ、信じるよ、信じるけども…
「お前、親を笑うとはなにごとか」なんて言い出す始末。

でも、親父がそんなくだけた話を俺にするのは最初で最後だったな。

そして以前、迷惑をかけたことを謝ると、
 
「わしにゃぁ、ジュエリーというおなごの子が好きなようなものはわからんけどのう、
お前のとことん納得いくまでやってみ。
こりゃあもうわしにしか作れんで、まいったか!って言える位の物作れるまでやってみんかっ。
男じゃろうが精一杯やってみんかっ。
がんばれよ」

と言ってくれたことがある。

良い父だった。

今日は作業机にこの時の清志郎の本が置いてある。
その本の帯には、

自分の両腕だけで食べていこうって人がそう簡単に反省しちゃいけない』

と書いてある。

この言葉からどれ程の力強さと勇気を感じたことか。

この言葉に僕のジュエリーという仕事は支えられてきた。



# by Armadillo-knife | 2019-05-02 20:02 | アルマジロナイフの日々 | Comments(0)

~ 二月のティンバーライン ~

6層で表現したティンバーラインターコイズのペンダントです。

それぞれのパートが独立して見えるようにすることで、美しい立体感を出しました。

横からみると、一つ一つのパートが宙に浮いているよう見える!というのが今回のコンセプトです。
それがキチッと説得力のある作品に仕上げるという結果に繋がると考えました。

素晴らしい!
マライカ青山店さんで絶賛発売中!
宜しくお願い致します。


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番外編(ローソンのモツ鍋でもつつきながら読んでください)
 
自分はターコイズとはちょっとした距離感があって、印象深い出会いがあったターコイズを主に探して手に入れたりしています。

今回はネバダブルーやティンバーライン、すんごいキャンデラリア、との出会いの思い出。

その前に説明。 
『ネバダブルーとティンバーラインは同じ鉱山ですが、オーナーもピットも違うので、コレクタブルな価値観では区別されている。
採掘量はティンバーラインの方が少ないので希少』

しかし、自分はティンバーラインもネバダブルーも大好きなんです。

本題に入ります。

ネバダブルーは、始めて買った二千円のインディアンジュエリーの洋書で見て一目惚れしました。

暫くして別の写真で見たティンバーラインは“とにかく凄い!”と感じました。

名前忘れないように、「ティンバーウルフのティンバーだな」なんて。

それから何年もたってから、初めて実際にティンバーラインを見たときは、思わず立ち止まりました。
小さいブースに小さい箱だけが置いてあって、もうめちゃくちゃ綺麗でした。

その人に、これは「ランダーブルーターコイズですか?」って聞いたら、「ティンバーラインターコイズだ」と教えてくれて、値段も教えてくれたのですが、高くてですね・・・

そのショーでは、すでに素晴らしい赤い鉱脈のキャンデラリアをみつけて悩んでいたのですが、ティンバーラインはそのキャンデラリア以上に、自分にはグッとくる!なんとも言えない凄みみたいなものがありました。
が、値段も凄味があって、勿論欲しかったのですが、買えませんでした。。

そのショーでは、そのティンバーラインと赤い鉱脈のキャンデラリアがナンバーワンだった!!
で、キャンデラリアを手に入れて駄菓子屋の茶色い袋みたいのに入れて大事そうに持って帰ったのでした。

それから暫くして、ネバダブルーを始めて手に入れて、「出た!あの懐かしの本で見たネバダブルーだっ!」なんて。
それから幾度かネバダブルーは手に入りました。

でもティンバーラインは見ることさえなかったのです。
一度だけ見かけたのですが、パスしました。

自分の中のティンバーラインとは違ったのだよなー。
あのショーでボソッとあのおじさんが教えてくれたティンバーラインとは。

ところが、最近、ギンギンにタイトなスパイダーウェブが入ったティンバーラインが手に入った!

あの懐かしの本で見てから、そしてあのおじさんに出会ってから何年だ!?
見るからに硬そうで上質なギンギンのスパイダーウエブのティンバーラインターコイズが目の前にある。

ティンバーラインのティンバーはティンバーウルフのティンバーなんだぞ。なんて思い出してちょっと感慨深く制作しました。







# by Armadillo-knife | 2019-04-18 21:20 | ペンダント | Comments(0)

~ マークのベアクロウ ~

マークに初めて会った時は会ったと云うよりも見掛けた位な感じで、やたらカッコイイラコタがいるな、と思った。

話してみたいけど近寄り難くちょっと俺を睨む様なそんな素振りで。

数日後マークの家に彼の手持ちのジュエリーを見にいった。
自分の作ったジュエリーを見てもらいたくてもじもじしていたら、 
カエルをオルガンで歪ませたような声で「ジュエリー作ってるんだろ?見せてみな」とまるでメイウェザーのように言った。


作ったパウワウダンサーのペンダントをみてハハハと笑い、付いて来いと地下のスタジオをみせてくれた。

彼の初めて作ったメディスンホイールのペンダントが壁にピンで留めてあった。


写真を撮りたくてまたしても、もじもじしていたら、「写真とれよ」と言ってくれたのでカンが良いなあ、この人は。助かるな。なんて思っていた。

マークに限らずラコタの人達は俺の考えていることなんか全てお見通しのようだった。

初めてマークの家に寄せて貰ったとき78本のベアクロウが入ったケースを見せてくれて、

「これ持ってけ。これでジュエリーを作れよ」

とケースごとくれた。俺はびっくりしたがでもとても嬉しかったのを覚えている。

これがベアクロウをメディスンとしてはっきり意識した初めての出来事だ。

それから時間は過ぎたが、ベアクロウを作る時はいつも心の中にその時にの出来事がある。

もうクロウを使う機会はあまりないだろうけど、それでも俺にとっては大切なデザインです。

その時に頂いたベアクロウは1本だけ自分に残した。

穴を開けただけの、もうカサカサに古ぼけたものだけど、手に触れる度にベアメディスンだぞ大事に扱うんだぞってマークのあの声が聞こえるような気がします。





# by Armadillo-knife | 2019-03-10 16:17 | ラコタDays | Comments(0)

ラコタ族(スー族)インディアン三昧な日々とジュエリー制作記
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